中小企業庁相談室及び中小企業電話相談ナビダイヤル(各経済産業局中小企業課)には、中小企業者から事業者間トラブルの相談が寄せられております。 |
最近のトラブル相談の例
トラブル1 | ||
トラブル2 | ||
トラブル3 |
上記は一例ですが、多くが契約を締結した後に、「忙しく仕事をしているときに契約してしまったので、内容をよく理解していなかった」、「当初の話と内容が違っていた」、「その業者をインターネットで検索すると評判が良くなかった」などの理由で解約したい、といった相談です。
相談事例その1のとおり、事業者には一般消費者に認められている「クーリングオフ」の適用はありません。
このため、事業者は、あくまでも自己の責任のもとに契約を締結することが前提とされており、そのためリース、売買などの契約を締結するときは、相手の話を一方的に信用するのではなく、話の内容を冷静に検討し、契約を解除する場合の条件を含め契約内容をよく理解、納得するとともに、自己責任で締結するという意識を持つことが必要です。
また、少しでも不審に思ったときは、その場では契約せず(代金も支払わない)、インターネットによる情報収集や関係機関等に相談・問い合わせをすることも大事なことです。
具体的には次のような対応方法が考えられます。
疑問に思ったら
相手を信用させるために、たとえば、最初の電話で大手会社の関係会社(又は代理店)であることを名乗ることがよくあり、疑問に思ったら、インターネットによる情報収集や信用調査を行うとか、大手会社に直接問い合わせするなどして確信が持てるまで調べることが必要です。
うまい話には落とし穴が
コストダウンに取り組んでいる中小企業にとっては、経費が安くなるという話は、すぐにでも飛びつきたくなる話です。しかし、その話が事実であれば、一般論としてかなり普及しているはずです。相手の話を鵜呑みにするのではなく、事実関係を客観的に確認する冷静な判断や行動も必要です。
例えば、分割支払い(リースを含む)の場合、支払期間合計金額は異常に高くなっていないか、また、「現在の経費が月額○万円で、○○円安くなる」だけでなく、導入費用月額○万円も含めても本当に安くなるのかなど実際に試算してみることが必要です。
説明内容は文書に
相手の口頭説明だけを信じて契約することは、その後トラブルが生じた場合、言った言わないの水掛け論になってしまいます。双方が確認する意味もありますので説明内容はできるだけ文書にして残すことが、その後のトラブルの解決にもつながります。
特に、解除する場合の条件、手続、費用などについても確認してください。
事業者間の契約のトラブルは、当事者間で解決
事業者間の契約についてトラブルが発生した場合は、原則として、当事者間で解決することとなります。したがって、経営者は契約する前の慎重な検討が必要ですが、契約の法的な効力や義務などの知識を事前に習得しておくことも必要です。
中小企業の経営に係る法的課題を解決するための法律相談窓口
日本弁護士連合会では、経営に係る法的課題を解決したい中小企業に対し、各地域の弁護士を紹介する相談窓口として、全国共通の専用ダイヤル(愛称:「ひまわりほっとダイヤル」)を設置しております。
「ひまわりほっとダイヤル」について
日本弁護士連合会及び全国52の弁護士会が提供する、電話で弁護士との面談予約ができるサービスです。利用方法等は以下のとおりです。 [電話番号] 0570-001-240 ※通話料がかかります。 ※PHS及び一部のIP電話からはつながりません。 [利用手順] (1)上記の電話番号に電話すると、最寄りの弁護士会の専用窓口につながります。 (2)名前、連絡先等の基本情報を伝えてください。 (3)後ほど、弁護士から連絡がありますので面談の予約をします。 (4)弁護士の事務所等で相談していただきます。 [相談料金] 一部の都道府県を除き、初回面談30分まで無料です。 |